先日のブログで少し書いたのですが、元々、NAS に使っていた Raspberry Pi Model 3B を 3B+ に換装したお話です。元は、OS として、Raspbian Jessie Lite を使っていたのですが、この micro SD カードを、単純に 3B+ の方に差し替えてみたところ、起動しなかったというところで、計画変更。原因を追求すれば、起動できた可能性はあるかと思うのですが、そんなことするより、3B+ と Raspbian Strech Lite で一から組んじゃった方がいい、ってことで、ササッと作ってしまいました。
Raspbian の設定は以前よりかなり進化している
いや、たしか、Jessie で NAS を組んだときは、NFS や Samba の設定自体はわりとスムーズにできたものの、SYSTEMCTL がまだ未熟で、なんか、起動プロセスでトラブった記憶が …。今回使った Strech は、ホント、スムーズでした。NFS や Samba も、インストールするだけで、自動起動まで設定されます。他にやったのは、設定ファイルに、必要な設定を書き込むだけ。難しいことやっているわけではないので、数行の書き込みで終わった感じです。
パフォーマンス比較です
で、試しに、3B+ の方で設定済の Strech の入った micro SD カードを、逆に 3B の方に戻してみたら、全く問題なく起動できたので、同条件で 3B と 3B+ の比較ができる環境ができました。
組んだ NAS の概要です。
- 本体:
- Raspberry Pi Model 3B
- Raspberry Pi Model 3B+
- OS: Raspbian Strech Lite
- プロトコル:
- NFS
- SMB(Samba・今回の比較テストはこちら)
- ストレージ:
- 32GBytes micro SD カード Class 10
- 3TBytes ハードディスクドライブ(Western Digital の Blue) × 2
- mdadm を用いて RAID1 に構成
- SATA - USB 変換ケーブルを使用
- ファイルシステムは ext4
- /home、/var は、ハードディスクの方に移動
- ハードディスク上にネットワーク共有ディレクトリを設定
この共有ディレクトリに、Windows 10 PC からアクセスします。PC 上では、Crystal Diskmark 6.0.1. を使いました。設定はデフォルトのままで、テスト先のフォルダーのみ、NAS 上の共有ディレクトリに変更しています。
では、まず、Raspberry Pi Model 3B。
続いて、Raspberry Pi Model 3B+。
ま、シーケンシャルアクセスだと、読み込みで 3 倍以上、書き込みだと 5 倍以上の性能向上だってことです。ちょっと驚き。
ランダムアクセスの方も、一様に向上しているのは間違いないのですが、正直いって、これは、よく、わかんないです。今回は、最もよく使われているストレージベンチマークテスターってことで、Crystal Diskmark を採用させてもらい、とりあえずデフォルトの設定のままテストしたわけですが、調整が必要かという気もしています。とりあえず、こんな数値が出た、という位に考えていただきたい気がします。
ただ、3B から 3B+ に換装しようとした目的が、特にアップロードの時間短縮、スピードアップだったので、そこには思った以上の効果が出たと言えると思います。とりあえず、満足です。正直、あえて Raspberry Pi 以外のハードウェア、特に、Intel の Celeron とか乗っけた NUC とか、比較的手頃な価格なんで、これに Linux 入れた方が、性能的にはずっと上の結果を得られるとは思ったのですが、とりあえず 3B+ 置き換えるだけやっても、ムダにはならないかと。仮に、NAS での Raspberry Pi の使用を諦めたとしても、使いみちはいくらでも待っている感じなので、とりあえずやってみた感じですね。どのくらい向上するか、気になりましたし。まぁ、だから、Jessie のまま micro SD カードを差し替えて起動できなかったのは、誤算でもあるのですが、結果が見えて、今後の機器選択の基準ができた感じです。
参考までに …
まずは、テストに使った Windows 10 PC のローカルディスクへのアクセス。こちらのハードディスクは、Western Digital の 4 TBytes Blue を 2 台。SATA 接続ですが、Intel Rapid Storage Technology にて RAID1 にしています。ファイルシステムは、NTFS。
シーケンシャルアクセスは、1000base-T でどう頑張っても、ローカルには及びませんね。ランダムアクセスは、先の NAS の方が圧倒的に良い成績なわけですが、結果の要因の分析は、未だです。現実的なテスト内容なのかどうかも、これから精査です。
続いて、別の Windows 10 PC の共有フォルダーへのアクセス。こちらのストレージは、Western Digial の 3 TBytes Blue を単独で SATA 接続です。
ま、1000Base-T の限界って考えてもいいんじゃないかと思います。ただ、この数値も、ローカルのハードディスクにアクセスした時と大差ない数字を出しているので、よくチューニングされているっていう印象ですね。さすが、Windows 同士です。
ただ、こうなると、インテル系のハードに Linux を入れた時の性能がますます気になってくるのも事実 …。
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